Rope, が生まれた物語
2015年の秋、北海道を旅したことが人と人との関係性を意識するようになったきっかけでした。
見知らぬ土地で、知らない人と出会い、家に泊めてもらう。北海道羅臼に住むおじいちゃん・おばあちゃんは、突然訪れた僕を温かく、まるで息子が帰って来たかのように受け入れてくれました。そして泊めてくれた次の日には「家族旅行」だと言って、摩周湖まで一緒に行きました。
旅が終わって半年以上経つ今でも、一緒に過ごした時間に思いを馳せ、連絡を取り合い、「元気かな」と気にかける。離れていても、心のどこかにその人達がいる。
本当のおじいちゃん・おばあちゃんのような存在です。
そしてその頃、縁あって繋がった、北海道白滝の「えづらファーム」と、ある企画(後の「きんいろつむぎ」)を作り上げた時、
こんな関係性が日本中で生まれたらどんなに素敵だろう
という思いが頭をよぎりました。
Rope,が生まれた瞬間でした。
人と人が、心から信頼し合い、困っているときは助け合い、嬉しいことがあったときは一緒に笑顔になれるような「繋がり」ができたら、その人たちはどんなに幸せだろうか。優しく、それでいて強い家族のような関係性で、日本の様々な地域が、人々が繋がったら、どんな日本が描けるだろうか。
「漁が忙しいから手伝いにきてくれないかい」
「夏休みだから遊びに行ってもいいかい」
「おいしい食材が手に入ったから食べにこないかい」
こんな会話があちこちから聞こえてくるようになったら、地方の過疎化や空き家問題、都会の孤独死や保育所不足といった問題に苦しんでいる中にも、救われる人がいると私は信じています。
金銭的な支援や、一過的なボランティアではなく、「深い安心感や幸福感」を人々に届けたい。人と人とを強い関係性で結び続けるような存在でありたい。
このような想いから、私たちは「Rope,」を立ち上げました。
最後の「,」は、人々の関係性にピリオドが打たれることなく、ずっとずっと続いていくことを表しています。
Rope,は、「日本を家族に」するべく、一つ一つの活動に全力で取り組んで参ります。